コラム Vol.9:マラグーティ紹介
マラグーティ / Malaguti (イタリア) デザインと走りにこだわるスクーターメーカー
マラグーティの創業者であるアントニオ・マラグーティ氏は、何度もレースで優勝するほど有名な自転車レーサーでしたが、レース中に転倒し膝を痛めて引退を余儀なくされることとなってしまいました。
しかし、彼のレースへの思いは強く、レースで優勝する素晴らしい自転車を作ろうと思い立ち1930年にイタリア・ボローニャでマラグーティ社を立ち上げて自転車を生産しました。
レーサーであった彼の経験は自転車創り、特にフレーム作りに反映され、彼のアイディアである特殊技術は特許も取得し、その車両でマラグーティ社の自転車はレースで優勝を果たすのです。
第二次世界大戦後、オートバイを生産
1950年にマラグーティ社はオートバイの生産を開始し、自転車作りでノウハウを得た軽量フレームにエンジンを搭載した「モスキート」は成功を収めます。
マラグーティの美と力へのこだわり
マラグーティは、これまで経済的で便利な移動手段としか認知されていなかったスクーターに、
「美しさ」という要素を取り込み、お洒落にカッコよく乗るスクーターをテーマに
車両をデザインするようになりました。
マラグーティの幾つもスクーターは、イタリア国内でデザイン賞を獲得し、
現在でも人気の高いファントムシリーズは1994年に発売されたモデルでありながら、
その完成されたデザインは今も色あせることはありません。
また、レーサーの家系でもあるためかファントムマックス250に見られるような「走り」の追求も、
忘れないところがマラグーティらしさであります。
親日家のマラグーティファミリー
グローバル経済が進む中、ヨーロッパの企業も統廃合やM&Aが盛んに行なわれていますが、
マラグーティ社の運営は、創業以来一貫してマラグーティ家によってなされています。
そのおかげか、イタリアのみならずヨーロッパ有数の二輪メーカーとなった今でも
その古き良きイタリア職人的気質をマラグーティ社のモデルに見ることができます。
日本でいう芸術や文化・芸能の家元的な要素のようなすら感じさせる、
「マラグーティ・イズム(らしさ)」はその創業と共に生まれた後、
今日までの企業運営の中で育まれ、現在のマラグーティ社製品の哲学を支えています。
また、2代目社長のレアルコ・マラグーティ氏、3代目社長のアントニオ・マラグーティ氏は
共に親日家でも知られ、毎年のように来日し、日本を満喫しているとの事です。
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