四日目 オサルシナイ キャンプ場~苫小牧港
北海道ツーリング最終日。霧雨が降る中、軽く出鼻を挫かれそうになりながらも、気合を入れて支度を始めます。出発後、昨日の林道を抜けて、まずは文明にご挨拶。自然は大好きですがひとりぽっちのさみしさはもうお腹いっぱいです。今日は19時発のフェリーに乗るため、17時半には苫小牧のフェリー乗り場には着いていなければなりません。そんなわけで最終日の締めくくりは北海道を代表する都市・札幌に立ち寄り、苫小牧にたどりつくという予定です。
274号線を西へ
札幌に向けて274号線を西へ西へと走ります。日勝峠の頂上付近で霧が濃くなり、前を通る車のテールランプを頼りにしなければ走れないほどの濃霧になりました。「参ったな・・・」と思いながら走っていると「トンネルを抜けろとそこは・・・」とのお決まりのフレーズを思い出してしまうほど景色が一変したのです。なんとびっくり、あの濃霧が一瞬で晴れて数キロ先の山々がいきなり姿を現しました。そんなドラマティックな景色に気分が盛り上がり、一気に距離を稼ぎます。ネクサスで気持ちよく走っていると対向車線に見覚えのあるフロントマスクが。レッドのアプリリア アトランティック200です。
北海道で道をすれ違うライダー達はピースサインをしたり、会釈をするのがお約束となっています。僕も少し驚きながら北海道流の挨拶を交わしましたが更にびっくり。あの見覚えのあるヘルメットはなんと当店コネクティングロッドのお客様ではありませんか。思わず振り返ってしまいましたが、日本離れした北海道の風景の中を優雅にイタリアンスクーターで走り抜けていく姿はなかなかきまっていました。
更に進んで、メロンで有名な夕張に着くと、そこらじゅうにメロンの直売所があり、お安いものだと牛丼一杯とさほど変わらない値段でした。お土産に買って帰ろうかとも思いましたが、持って帰る途中で腐ってしまっては仕方ないのでやめておきました。
札幌市街地でのネクサス
そうこうしている間に札幌に到着。有名な時計台や赤レンガ、テレビ塔を観光後、大通り公園で一休み。土曜日ということもあって、通りは沢山の人でにぎわっていました。北海道一の大都市、札幌の街中は人も車も信号も多く、走り慣れた東京のような感じでした。
そんな市街地でもネクサスは機敏に走ってくれます。オートバイだと煩わしく感じるストップ&ゴーもオートマティックのスクーターならクラッチ操作やギアチェンジもなく楽チンです。特に今回のような長距離ツーリングではその有難さが身にしみます。今回のような長距離もこなせる約500ccの排気量でありながら、近所に行くときでも乗ってしまえるこの手軽さ&楽チンさはリッタークラスのバイクでは到底味わえないものでしょう。
そして注目したいのがリアサスペンションです。工具を使うことなく素手で簡単に調節できるので、一番低く設定すればイタリアンスクーターならではの腰高な車高も低くなります。工具を使うことなく簡単にサスを設定できるのは他のモデルではほとんどないでしょう。峠道などでのスポーツライディングの時は高めに、信号などで足をつく機会の多い市街地では低めにといった設定も、10秒程あれば楽勝です。
美味しいジンギスカンを求めて苫小牧港へ
そんなネクサスの市街地での走破性に感心しつつ、苫小牧港へと進みます。途中ガソリンスタンドでジンギスカンの美味しい店を訪ねると、「新千歳空港に松尾ジンギスカンという、有名なお店がありますよ」と教えてくれました。新千歳空港はちょうど通り道なので渡りに船とそこに行くことに決めました。というわけで、飛行機に乗るわけでもなく、誰かを見送りにいくのでもなく、美味しいジンギスカンを食べるべく空港へと向かいます。
店内は綺麗で、焼肉屋さんでいうところの叙々苑のような感じです。でも値段は高いわけでなく、ご飯お代わり自由の定食が1280円でした。キャンプ場で食べた野趣溢れるジンギスカンも美味しかったですが、こちらもとっても美味しかったです。さすが有名店です。
ツーリングで北海道に行くときはバイクと共にフェリーで向かうのが一番メジャーな手段だと思いますが、バイクだけをあらかじめ船で送っておき、自分は後から飛行機で行くという手段もあります。当然搬送料や飛行機代などのお金は余分にかかってしまうでしょうが、「時間があまりないけど北海道をバイクで走りたい!」なんて方は良いと思います。その際、新千歳空港を利用するのであれば、「まつじん」こと「松尾ジンギスカン」に寄ることオススメ致します。
ついにフェリーへ。楽しかった北海道ツーリングの終わり
お腹も一杯になったところでフェリーの待つ苫小牧港へ。まだ時間に余裕はあったのですが、「フェリー乗り場この先左折」と書いてあり、「なんだもうすぐか」と安心してしまったのが悪かったのでしょうか。ここまで来て道に迷ってしまいました。僕はツーリングや旅行が好きなくせに人一倍方向音痴なのです・・・。
フェリーの時刻が一刻一刻と近づく中、地図を見直し、人に聞き、何とかフェリー乗り場についたのは出港30分前。予定より一時間遅れてしまいましたがなんとか間に合いました。旅にトラブルはつきものです。皆さんは余裕を持った計画をお勧めします。
最後の最後でドタバタしてしまった今回の北海道ツーリングもとうとう終わりとなってしまいました。
本当にあっと言う間に過ぎた4日間でしたが、とても有意義で非日常を体感できた素敵な旅でした。
皆さんもジレラ ネクサス500SSで北海道へと旅してみてはいかがでしょうか。
きっと思い出深いツーリングになること うけあいです。
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