輸入スクーターを楽しもう！

Vol.1 ベスパ PX200FL2で遊びに行こう！ 報告者：川本健太

「ベスパ」というと、皆さんは何をイメージするでしょうか。
「イタリアのスク－ター」「世界初のスクーター」「ローマの休日」「探偵物語」・・・などベスパブランドに関するイメージと、「故障しやすい」「乗りにくそう」など旧車っぽいイメージも少なくないでしょう。

しかし、最新のPXシリーズであれば、楽しくどこへでも行けちゃうのです。そんなことを実証する意味合いもあって、ベスパPX200FL2に乗って東京から東北地方へ遊びに行ってきました。もちろんツーリング中、ベスパは快走し、2,000kmトラブル無しでした。

日頃、ベスパのメンテナンス等を行っている私ですが、実はベスパで高速道路を走行するのは初めてでした。高速道路に乗ってみた感想は、意外というか思った通りというか、いたって普通に走行できました。走行中の特に大きな振動や音も無く、安定した走りを体感することができ、一般の車の流れに乗ってスイスイ快適に走っていた際は、周りの車から視線を感じ、パーキングでは他のライダーからも声をかけられたりとベスパは常に注目の的でした。

オプションのミニ風防でツーリングも快適に

高速道路で役に立ったのが、オプションの「ミニ風防」です。身体にあたる風が軽減され、快適です。一方、東北地方の緑かな田園風景の中を走行している時などの、心地よい風と一体となって道端の花木や蝶などを眺めながらのツーリングは、スポーツバイクで駆け抜ける景色とは異なり、正にベスパならではといった風景を楽しめます。

乗り味で言うと、エンジン始動時から30km/hぐらいまでは多少振動（これもまた良い心地なのです）などがありますが、40km/hあたりから振動も少なくなり、このベスパの快適ゾーンとなります。

また、左ハンドルに有るシフトチェンジ（クラッチ）は、始めての方は多少戸惑うかもしれませんが、2～3日乗ってしまえば、自然と身体が慣れてしまうと思います。そもそも、この左ハンドルシフトチェンジは、女性がオートバイに気軽に乗れるようにスクーターという形とともにベスパが開発したものなので、オートバイの免許を持っていれば特に難しいはずもないのです。

ベスパ PXは意外とツーリング向き？

このツーリングに出て、ベスパの便利さをまた1つ発見できました。それはフロントにある大きなコンソールBOXです。これは意外と物が沢山入り、かつ取り出しやすいのが特徴で、とても機能的です。

信号待ちの時などでも地図がすぐに取り出すことができて、すぐにしまえる。これって本当に便利で、かなり重宝しました。

また、今回のツーリングのように、荷物を沢山持って移動するときには「フロントキャリア」「リアキャリアC」は大変便利でした。

全走行距離2,000km、故障もなく3日間を走り、ベスパPX200FL2は、そうそう故障するものではないというのがおわかり頂けたと思いますが、最後に私の今までの経験から感じたベスパの弱点をお知らせいたします。それは何かというと、「雑」に扱うと機嫌を損ねてしまうことです。例えばオフロードバイクのように半クラッチでギアを繋いだりするとギアの歯が欠けて故障してしまいます。

シフトチェンジする時は、しっかりとクラッチレバーを握り、ゆっくりとギアをチェンジする。まあ、言ってみれば普通にお乗り頂ければ大丈夫だと言う事です。このツーリングで感じたのは「風を切って颯爽と走る」のではなく「風を感じて優雅に乗る」ことがベスパ PX200FL2を最も楽しめる走り方なんだということでした。

折をみて、高速道路も快適なPX200FL2でまたツーリングに出かけたいと思います。

ツーリング･データ

車両：ベスパ PX200FL2

車両オプション：ミニ風防、フロントキャリア、リアキャリアC

目的地：東京から東北地方（青森、秋田）へ

日程：平成15年8月5～7日（3日間）

燃費：24km/リットル（高速道路走行時）、22km/リットル（一般道路走行時）

オイル消費量：2ストロークオイル 1リットル（約1000km)

全走行距離：約2,000km

行程

1日目（走行約790km)
0：00 東京出発～一般道～外環～東北自動車道
（夜間走行なので休憩を十分取りながらの走行）
15：00 青森IC～キャンプ場「モヤヒルズ」～青森市内「ねぶた祭り」～
キャンプ場「モヤヒルズ」宿泊

2日目(走行約430km）
10：00 キャンプ場「モヤヒルズ」～十和田湖（秋田）～能代（秋田）～不老不死温泉（青森）～
キャンプ場「モヤヒルズ」宿泊

3日目(走行約780km)
11：00 キャンプ場「モヤヒルズ」～「三内丸山遺跡」～12：00青森IC～東北自動車道～
外環～一般道～24：00 東京到着