コラム Vol.12:オイルはバイクの血液

エンジンの種類

ジレラ GP800 今、このページをご覧になっている方の大半は、愛車が2ストロークエンジンなのか4ストロークエンジンなのかをおそらく知っていると思う。しかし初めてスクーターに乗る人、機械ものに全く興味のない人だと、2ストか4ストなんて知らない人も多いだろう(知らない人はバイク屋さんに聞くか、取り扱い説明書を読んでみよう)。

普段、通勤や通学で何気なく使っているスクーター/バイクも、オイルやタイヤなどの消耗品を交換しなければ当然壊れてしまうもの。なかでも重要なのはバイクの血液とも言うべきオイル類といっても過言ではない。

エンジンオイル

コネクティングロッド 整備工場2ストローク車両の場合だと専用のエンジンオイルを補充していくのだが、4ストローク車両では4スト専用のエンジンの交換が必要となる。当店で販売した車両ではないのだが、「スクーターが動かなくなってしまった」と言って持ち込まれたお客様の車両(ちなみに国産の4ストローク原付スクーター)は、エンジンオイルが殆ど入っていなかった。

そのため当然のことながらエンジンが焼き付いてしまっていた。そこで、お客様にエンジンオイルの前回の交換時期を尋ねてみたら、帰ってきたのは「オイル交換ってなんですか?」との言葉。実際エンジンが、オイルによって潤滑されていることをご存じなかったようだ。

交換の重要性

納車時に必ず「エンジンオイルは交換してください」と説明されたはずだし、取扱説明書にも書いてあることなのに・・・。興味がないものに関してはこんな感じなのかなと少し悲しくなってしまった。

これまたオイルの潤滑不良が原因だった話なのだが、某輸入車の4ストローク125ccエンジンを修理のためにシリンダーヘッドを開けてみた。そうしたらいつもと何かが違う。何故だろうと思いつつ、エンジンの中ををのぞいてみるとあるはずのものがなかったのである。そう、ピストンが粉々に砕け散ってなくなっていたのである。エンジンオイルの重要性を改めて痛感した瞬間である。

整備士について考えてみた

ところで、みなさんもメンテナンスや修理、カスタムなどでバイク屋さんに行くことも多いだろう。そこで実際に作業を行う整備士について思ったことがあるので報告(?)しておこう。それは「オイルではないが、血液型によって整備内容に違いがあるのだろうか?」と言うことだ。

もちろん資格を取得している整備士なのだから必要な作業を行うのは当たり前の話だが、”作業+α”の部分にどんな違いがあるのかを個人的見地で探ってみた(笑)。

但し、私が見た限り(当店の整備士や私の知人など)の意見だからぜひとも誤解のないように!もちろん一切の質問及びクレームは受け付けません(笑)。

A型整備士の場合

コネクティングロッド 整備工場 作業はマニュアル通りの確実なもの。締め付けトルクやクリアランスなど、きっちりと規定の項目をこなしていくので、納車整備や定期点検・車検などオススメ。またペイントや外装関係のカスタムなどは細かな所まで神経が行き届きそう。でも、国産車と比べて情報量の少ない輸入車のイレギュラーなトラブルには苦労するかも。

B型整備士の場合

B型は職人タイプが多いような気がする。自分が決めた目標まではとにかく頑張るし、目標達成まではトコトンやるのでチューニング&セッティング、エンジンのオーバーホールなど結果が数字に出るような作業が得意。但し、目標達成後にはペースダウンしてしまうことがたまにある。

AB型整備士の場合

AB型の整備士は・・・おっと残りの文字数が少なくなってきたのでとりあえずA型とB型を足して2で割ってみてくださいというか、掴み所がなくて基本的によくわからない・・・ゴメンナサイ。

と言うことで、いつもお世話になっている整備士の血液型を聞いてみると、その人の得意分野が見えてくるかも知れないというお話でした。ちなみに私は周りからいろいろ言われますがガラスのハート(防弾ガラスではありません)を持つ「B型乙女座」の整備士だったりします。

文・吉田誠 / 初出 Scooterfan Vol.54


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