コラム Vol.5:コネクティングロッドがセレクトした理由(ワケ)
プジョー ジェットフォース このモデルは販売終了しました
(フランス製 125cc スポーツスクーター)
いつも思うのだが、ヨーロッパ車両、とりわけプジョースクーターのデザインセンスには心踊らされるものがある。
今回、ジェットフォースを始めて見たときもそうだったが、見ているだけなのに心拍数が上がってしまうほどの「美」を具現化したようなスクーターなのである。
正に、これから恋人になる予感をする人と始めてデートをするときのような・・・、そんな感じでした。装備を見てみると、125cc、水冷4スト、インジェクション。これまでのスクーターにはあまり見られないモーターサイクルのようなフレーム設計、スピードメーターよりもタコメーターのほうが見やすいメーター配置・・・・、なかなか面白い。
スポーツスクーターであることをハッキリと感じさせるエンジン特性
実際に乗ってみると、ヨーロッパ特有の回転数がある程度上がってからクラッチが繋がる感じである。
国産スクーターや台湾スクーターに乗り慣れていると出だしの加速感は、おや?と感じるかもしれないが、
もう1秒後にはそんな感覚もなくなり、時速20km、30kmと加速していくうちに
スポーツスクーターであることを体感してくる。30km/hを過ぎたあたりからこのジェットフォースの
本領を発揮するレンジに入る。
中・高速域での再加速なども気持ちが良いくらいレスポンスが良く、
さすがモータースポーツ界で活躍するプジョーのスポーツスクーターといった感じであろうか。
プジョーの四輪と同じように回転数を上げてパワーバンドできびきび走る楽しみが、
このスクーターには感じられる。
ヤマハ マジェスティ125とのダイノジェットでの比較
また、フレーム剛性も非常に良い。
おそらくこのクラス最高のフレーム剛性ではないだろうか。
この独特のフレーム設計が伊達では無いことが乗ってみるとよく判る。
実際に当店のダイノマシン250にて、同じ4stで同排気量のマジェスティ125と比較してみることにする。
下の出力特性を測定したグラフを見ていただければ、特に細かい説明が要らないほど、その凄さが伺える。
(上の青い線がプジョー ジェットフォース、下の赤い線がヤマハ マジェスティ125。
画像をクリックすると拡大表示します。) 加速は同等であるが、30km/hを超えたあたりから、
その力の差が出てくる。50~70km/h付近では実に2馬力以上の差が生じてしまうのだ。
なるほど、実際に乗ってみた感触である中・高速域での再加速の良さが、
如実にグラフに表れている事となる。正にスポーツスクーターと言っていい性能で、
その走りっぷりを体感した後でこのグラフを見ると、新世代スポーツスクーターとでも言うべき
プジョーがジェットフォースに込めた開発コンセプトがありありと感じられるような気がする。
最後にこのプジョー ジェットフォースに足つき(シート高)や収容(シート下)は求めないで下さい。
なぜなら、これはスポーツ・スクーターなのです。このスクーターは「美」と「装備」と「走り」を追及した
究極のスクーターであると感じずにはいられません。
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